おとり物件を見分けるコツ

おとり物件とは何か

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不動産情報を紹介しているサイトやフリーペーパーを見ていると、必ずといって良いほど冒頭に非常に家賃が安い物件やお得な条件の物件を見かけることができます。

同じエリアの家賃相場と比較してもかなり安い賃料であることも珍しくないため、「そんなによい物件があるなら入りたい」と思いすぐに連絡をとりたくなってしまうものです。

しかしそうした他の物件に比べてかなり条件がよいものというのは実は「おとり物件」として看板代わりに付けられている宣伝用の物件であることがよくあります。

今ではあまり見かけなくなりましたが、数年前の家電量販店が非常に厳しい同業者間の競争をしていたときには、「ドライヤー10円」「炊飯器100円」といったありえない広告を出しているものが多くありました。

そうした商品は当然のことながら利益は全く出ない赤字商品ですが、それを見た消費者がインパクトに惹かれてお店に来てくれることでより多くの売買をさせることができるという目的で使われていたのです。

おとり物件とはそれと同じように思わず目を引くお得な物件のことで、実際にそれに入ろうとしてもなんだかんだと理由をつけて他に物件を勧められることがよくあります。

広告を見たらおとり物件と思え

現在では法律で極端なおとり物件の広告を禁止しているため、極端すぎる数字での募集はされることはありません。

ですが本当は入居を前提としないまま広告だけを出しているというケースは完全になくなったとは言えません。

おとり物件を見分けるコツとしては、まずその相場があまりにも安すぎていないかということと、何らかの条件がこっそり付記されていないかということです。

広告にあきらかなおとり物件を掲載できない都合より、中には「賃貸は短期契約(定期借家)のみ」といった重要な文言をこっそり小さく記載しているということもよくあります。

もっと巧妙な企業になると、おとり物件を調査する消費者センターなどの機関が土日に休みになることを狙って金曜日から月曜の朝まで限定で物件掲載することがあったりします。

お得な物件が短期間のみ掲載されていたというときにはちょっと気をつけた方がよいでしょう。