借地権付き物件とは

マイホームを考え物件を探していると、都内でも比較的安く購入できる、借地権付き物件というのものを耳にしたことはないでしょうか?
借地権とはいったいどう物件で、どんなメリット・デメリットがあるのでしょう。

今回は借地権付き物件について勉強していきましょう。

借地権とは

借地権とは借主が自分の建物を建てるために、地主からの土地を借りる権利のことを指します。

不動産の広告には、土地について「所有権」または「借地権」の記載があります。
この場合、建物の所有者、土地は借り物となり、地主へ地代を払って借りることになるのです。

借地権付き物件のメリット

一番のメリットは比較的安価で物件を購入できるところでしょう。
借地権付き物件には土地にかかわるコストがかからないため、購入価格を低く抑えられます。
都内のように地価が高い場所でも、初期費用が抑えられるのでこれは借地権付き物件の大きなメリットといえるでしょう。
また、所有権はあくまでも地主さんにあるため土地の固定資産税・都市計画税などの税金についても課せられないのはメリットですね。

借地権付き物件のデメリット

安価で購入できるメリットがある借地権物件ですが、主に2点のデメリットがあるので、購入する場合には必ずチェックしておきましょう。

地代を支払う必要がある点

基本的に毎月地代を地主さんに支払わなければならないというデメリットです。

しかしながら、地代は土地価格の2~3%といわれ1月分はそれを12で割った金額が相場ということもあり、つまり坪120万円の土地価格の場合2万円くらいと、とても安いため、住宅購入資金や税金を考えると、借地権付き物件のほうがメリットが大きい場合もあります。

増改築や譲渡、売却時には地主の承諾が必要な点

借地権付き物件を増改築・リフォームするには地主の承諾が必要な場合があります。
通常は承諾料が発生しますので、それをないがしろにしてはトラブルにつながりかねません。
地主に伝えず、借主以外の名義で新築したり、共同名義の二世帯住宅等を建てたりしてしまうなどして承諾料を支払わない場合、地主さんへの印象も悪くトラブルになるので注意しましょう。

借地権は売却できるのか

何らかの理由により物件を手放す場合、地主さんの承諾を得ることで、借地権を売却することが可能です。
ただし、地主さんによっては承諾を認めてくれない可能性もあります。
借地権の査定はとても複雑なので、予定していた売却額よりもずっと安くなることもあり得ます。
そのため、借地権に詳しい不動産会社に相談するようにしましょう。
日頃から地主との関係を良好にしておくことが大切です。

参考:借地権を直接買取!高額買取の秘訣! | 株式会社マーキュリー

借地権付き物件を賃貸できるか

借地権付き物件を購入後、転勤などで一時的に使用しない場合、他人に貸すことも可能です。
こちらについても地主へ承認を得ておくといいでしょう。
契約の中には借地権付き物件の転貸は禁止という場合もありますが、今ある物件を他人に貸すことはできます。
転貸というのは借地権契約の名義と、建物の所有者の名義が別々の人になる状態を指すためです。

借地権は地主さんとの関係性が大事

借地権を持つことで、安くその土地に住むことができるメリットがあります。しかしながらその土地の所有者はあくまでも地主さんのものであること忘れてはいけません。

借地契約をした本人同士の場合は大丈夫でも、世代が変わったり、相続したりした場合にだんだんと地主さんと疎遠になり、コミュニケーションを取らなくなっていることはよく起きうることです。

ある意味仕方がない部分ではありますので、仲介役として借地権に詳しいしい不動産会社を利用することをお勧めします。

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